快適性と健康
快適な住まいは、冬暖かく、夏涼しくが基本です。
断熱化により、冬は熱を逃がさず(断熱)、夏は熱を入れない(遮熱)ようにします。夏と冬では、相反することが要求されますので、両方に対応するよう、バランスのとれた計画が大切です。
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冬期
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夏期
冬 | 夏 | |
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出る熱 (熱損失) |
断熱化、気密化により熱を逃がさない | 通風、排熱により熱を逃がす |
入る熱 (熱取得) |
日射取得により熱を入れる | 断熱化、 日射遮蔽により熱を入れない |
- 出所:住宅省エネルギー技術設計者講習資料
体感温度がUP
体感温度は室温だけではなく、壁や床の表面温度の影響を大きく受けます。住宅を断熱化すると、冬期に壁などの表面温度が下がらないため、暖房して同じ室温にしていても、断熱化住宅の方が断熱をしていない住宅よりも体感温度が高くなります。
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低断熱・低気密※昭和55年省エネ基準相当以下
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高断熱・高気密※平成28年省エネ基準相当
部屋間の温度差
断熱性能の高い住宅は、暖房していない部屋の温度も高くする効果(自然室温の向上)があるので、部屋間の温度差も小さくなります。断熱性が低いと、居間と、暖房設備のないトイレ・浴室などの部屋間で大きな温度差ができ、ヒートショックや結露の原因にもなります。
ヒートショック
室温の急激な温度変化によって、血圧が急激に上昇・降下したり、脈拍が早くなったりするなど体に及ぼす影響のことで、これにより心筋梗塞や脳血管障害などが発生することがあります。1年間に家庭内でのヒートショックが原因で亡くなる人は推定14000人で、交通事故の死者よりも多いと言われています。
- 出所:東京ガス都市生活研究所
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ヒートショックのメカニズム
- 冬季、暖房されていない脱衣室で裸になると血圧は急上昇。
- 熱いお湯につかると驚愕反射により血圧は再上昇する。(脳出血の発症リスク)
- 高温湯に肩まで浸かると皮膚血管拡張により心臓への血液還流が減少し、血圧が急低下。
- 発汗による脱水で血液粘度が増し、心筋梗塞、脳梗塞の発症リスクが。
- 浴槽から急に立ち上がると起立性低血圧により失神。(浴槽内で溺死のリスク)
夏も冬も快適に過ごすための遮熱性能を備えた断熱材
トップクラスの断熱性能と防湿性、耐熱性、施工性に優れ、更に遮熱性能をあわせ持つ高性能断熱材「キューワンボードシリーズ」「ジーワンボード」。省エネ性はもちろん、夏も冬も快適で健康な住環境を促進します。
近年の熱中症による救急搬送は急上昇
近年、熱中症による救急搬送人数は増加しており、特に都市部で大幅に増加しています。
- 出所:総務省消防庁「平成30年救急搬送状況」
熱中症の発生場所は住居が多い
発生場所がわかっている死亡を年齢階級・発生場所別にみると、住居が最も多く38,366 人(40.3%)、次いで道路12,774 人(13.4%)、公衆(屋外)12,185 人(12.8%)、仕事場①10,279 人(10.8%)の順となっています。冷房費を抑えるために我慢する、あるいは高齢者や子供の場合暑さに気づかない可能性があり、熱中症に陥ることが多いことがわかります。断熱をすることで、冷房の効きが良くなり、快適な温度を保つことができます。
- 出所:総務省消防庁「平成30年(5月から9月)の熱中症による救急搬送状況の概要」
夏も冬も快適に過ごすための遮熱性能を備えた断熱材
トップクラスの断熱性能と防湿性、耐熱性、施工性に優れ、更に遮熱性能をあわせ持つ高性能断熱材「キューワンボードシリーズ」「ジーワンボード」。省エネ性はもちろん、夏も冬も快適で健康な住環境を促進します。
症状改善
断熱性能の高い住宅へ引っ越しした方々を対象としたアンケート結果をもとに、転居後の疾病の発症状況をまとめたデータで、転居後の疾病の改善率(転居前に症状が出ていた人が出なくなった割合)を表わしています。転居後、断熱グレードが高いほど、健康改善効果がありました。
- 近畿大学・岩前教授 調査報告