アキレスボード
硬質ウレタンフォームとは
硬質ウレタンフォームとはNCO(イソシアヌレート)基を2個以上有するポリイソシアネートとOH(ヒドロキシル)基を2個以上有するポリオールを、触媒(アミン化合物等)、発泡剤(水、炭化水素等)、整泡剤(シリコーンオイル)などと一緒に混合して、泡化反応と樹脂化反応を同時に行わせて得られる、均一なプラスチック発泡体です。
また、硬質ウレタンフォームにおいて、フォーム中のイソシアヌレート結合の比率を高くしたものをポリイソシアヌレートフォームといいます。特定の触媒を用いることで、イソシアネートの三量化反応からイソシアヌレート環が生成されます。このイソシアヌレート環はウレタン結合に比べて、結合の熱安定性が高く、このイソシアヌレート環を含む硬質ウレタンフォームは、高い難燃性を有します。通常の硬質ウレタンフォームと区別するため、一定の割合以上にイソシアヌレート環を含むフォームに「ポリイソシアヌレートフォーム」という呼称を用いています。このポリイソシアヌレートフォームは、建築物のパネルやボード、さらにはスプレー施工される断熱材として広く利用されています。
分子構造の違い
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硬質ウレタンフォーム
ポリイソシアネートとポリオールが反応してできるウレタン結合からなる。
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ポリイソシアヌレートフォーム
ポリイソシアネートの三量体(ポリイソシアヌレート)とポリイソシアネート・ポリオールが反応してできるウレタン結合との複合体。
JIS規格
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JIS A 9521 : 2017(建築用断熱材)
種類 密度[kg/m3] 熱伝導率[W/(m・K)] 透湿係数
(厚さ25mmの場合)[ng/(m2・s・Pa)]圧縮強さ[N/cm2] 曲げ強さ[N/cm2] 燃焼性 吸水率[g/100cm2] 硬
質
ウ
レ
タ
ン
フ
ォーム
断
熱
材1種 1号 35以上 0.029以下 185以下 20以上 25以上 燃焼時間120秒かつ、燃焼長さ60mm以下 3.0以下 2号 35以上 0.024以下 185以下 20以上 25以上 3号 25以上 0.025以下 225以下 10以上 15以上 2種 1号 A Ⅰ 35以上 0.023以下 40以下 10以上 25以上 規定
しない3.0以下 Ⅱ B Ⅰ 0.022以下 Ⅱ C Ⅰ 0.021以下 Ⅱ D Ⅰ 0.020以下 Ⅱ E Ⅰ 0.019以下 Ⅱ 2号 A Ⅰ 25以上 0.024以下 8以上 15以上 Ⅱ B Ⅰ 0.023以下 Ⅱ C Ⅰ 0.022以下 Ⅱ D Ⅰ 0.021以下 Ⅱ E Ⅰ 0.020以下 Ⅱ F Ⅰ 0.019以下 Ⅱ 3号 Ⅰ 35以上 0.027以下 10以上 25以上 Ⅱ 4号 Ⅰ 25以上 0.028以下 8以上 15以上 Ⅱ 3種 1号 A Ⅰ 35以上 0.026以下 185以下 10以上 25以上 5.0以下 Ⅱ B Ⅰ 0.025以下 Ⅱ C Ⅰ 0.024以下 Ⅱ D Ⅰ 0.023以下 Ⅱ 2号 A Ⅰ 35以上 0.026以下 8以上 15以上 Ⅱ B Ⅰ 0.025以下 Ⅱ C Ⅰ 0.024以下 Ⅱ D Ⅰ 0.023以下 Ⅱ